未翻訳ブックレビュー

Lost-In-Translation Book Review. 日本語版発売を待たずに本を紹介するページです

2016年の未翻訳ブックレビュー

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2016年はだいたい月に1冊ぐらいのペースで本を紹介してきたので、月別のまとめを作った。個人的な好奇心の航行記録。達成も未達もない営業月報。取り上げた本の日本語版が出たかの情報も付記した(2016年12月時点)。

 

ひとつ前にアップしたまとめ記事とかぶっている記述も幾つかあったりするが、かぶっているのはオススメ度が高いもの。

 

2015年の夏に始めたこのブログだけど、今年は編集者の小田明志さんに拾ってもらったり*1、エトガル・ケレットの翻訳者の秋元孝文さんに紹介してもらったり*2など、何かを作ったり書いたりしている人から言及してもらえたことがとても嬉しかった。

 

年内の更新はこれでおわり。読んでくれた皆様ありがとうございます。まだまだ取り上げたい本は多いので、更新頻度は低いだろうし記事はどれも長いだろうけれど来年もたまにアクセスしてみてください。まだ他には出てない情報が書いてある予定。

 

では2016年のまとめです。最も忙しい人は2月だけ、もう少し余裕がある人は2、5、1月をどうぞ(管理人が自分で好きな記事順)。

 

2016年月別まとめ目次

 

1月:他の動物と人間の一番の違いは?

  • ザッカ―バーグもゲイツもオバマもおすすめに挙げていて、世界40言語以上に訳されて中国でも賞を取っていた本
  • 日本語版「サピエンス全史」もついに9月に発売された

 

2月:スマホは恋愛をどう変えた?

  • 楽しい本を楽しく紹介するのは楽しい。と書きながら思った、自分では一番好きな記事
  • 日本語版「当世出会い事情」も8月に発売された(日本語タイトル・・)

 

3月:白人はアメリカで少数派になる?

  • トランプが勝っちゃったのでごめんなさいとしか言いようのない記事
  • 日本語版は未発売。時事ネタ本だから未訳のままだろう

 

4月:シンプルな説明、あとモラル

  • 4月は2冊紹介した
  • 前者は「ホワット・イフ」のランドール・マンロー最新作。日本語版「ホワット・イズ・ディス?:むずかしいことをシンプルに言ってみた」も11月に発売された
  • 後者は「今の狂気の世の中に喰らわす『反撃』を捜すと倫理、道徳ぐらいしかない!」新井英樹「空也上人がいた」より)って感じの自己啓発本。日本語版も「あなたの人生の意味―先人に学ぶ「惜しまれる生き方」(仮)として2017年1月に発売予定

 

5月:笑いがなければこの世は闇

  • これは日本語版が出たのを先に読んだ。心の友と呼びたい作家ができた5月

 

6月:今のインターネットはひどい(1)

7月:今のインターネットはひどい(2)

8月:今のインターネットはひどい(3)

  • 6〜8月。後付けだけど「少数の企業に独占された今のインターネットはひどい」というテーマでつながる3部作
  • ただし、この時期になんとなく考えていたことはMarket Hackの記事*3に簡潔にまとまっているし、yomoyomoさんのWirelessWire Newsの記事*4にフルボリュームで書かれているので、両記事を読んでいただければ上の記事はどれも読む必要なし
  • 7月の本は日本語版「ブロックチェーン・レボリューション」が2016年12月に発売された。6、8月の2冊は日本語版未発売。特に8月の'I Hate the Internet'はきっと未訳のままだと思う

 

  • 8月もうひとつ。これも既に日本語版が出ていた。人にプレゼントしたくなる本。'COTISUELTO'(カリブ・スペイン語で「シャツの裾を絶対ズボンの中に入れようとしない男の人」)とかだいすき

 

9月:成長するってこと

  • ビジネス書と児童書を取り上げた9月。全くもって無関係な2冊だけど、これも後付けで「成長」というテーマで薄くつながっていたことにしておく
  • 前者のビジネス書は日本語版未発売、だけど、今年紹介した中では一番邦訳が出てほしい本

  • 後者の児童書は記事タイトルと同名の日本語版が発売済

 

10月:そして神になる

  • 1月に続いて2度目の登場、ハラリ最新作の未来予測本。今年一番「この本のビジョンすごい」と震えた。「民主主義よりもっと良い仕組みができちゃうかもよ」と真正面から説く本ってはじめてだった
  • 日本語版は未発売

 

11月: 私たちの歴史。の私たちって誰?

 

12月: 憎しみと笑い

  • 12月は2冊紹介した
  • 前者は広告とメディアの歴史についての本。フェイクニュースサイトやWELQ閉鎖などに絡めて紹介した。日本語版は未発売
  • 後者は5月に続いて2度目の登場、エトガル・ケレット。
    好きすぎて未訳短編集をぜんぶ読んで個人的趣味で作品を翻訳してみたりもした

 

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以上、ジェームズ・コーデンのカープール・カラオケを見ている時間がなかったらもう1冊ぐらい読めたかもしれない2016年の、月別まとめおわり。また来年。

 

*2位の日本のピコ太郎さんを抑えてYoutubeの年間再生回数世界1位だった動画がこちら。ただの車内カラオケだけど笑って泣ける・・

 

 

 

 

*1:スターレビュワーを探せ| BLOG -AKASHI ODA- *ブログは閉鎖済。小田さんは現在JJで連載中

*2:秋元孝文 On the Road to Nowhere: エトガル・ケレット 『あの素晴らしき七年』 書評情報

*3:FANGというディストピア 生産性の向上は、錯覚にすぎない! - Market Hack

思うに人々はグーグルやフェイスブックなどの会社が儲かっているということと、生産性の問題を混同しているのじゃありません?グーグルやフェイスブックで、いま面白いようにマネタイゼーションが進捗しているということは事実だけれど、マネタイゼーションは「刈り取り」であり、イノベーションや生産性の向上とは無関係です。

*4:もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)

エヴァン・ウィリアムズも、今でも誰もがいつでも自分のウェブサイトを持ち、その主張をパブリッシュする――まさに20年前に彼を心底興奮させたこと――のが可能なのは認めています。それでは何が変わったのか? 彼が指摘するのは、その「配信ポイント」が集約しつつあるということです。
その「配信ポイント」は検索エンジンとソーシャルネットワーク、つまりはここまで何度も名前を挙げている Google と Facebook に加え、Twitter や Snapchat などメッセージングアプリになるわけですが、そのリストには Google 配下の YouTube、Facebook 配下の Instagram や WhatsApp も入るわけで、やはりこの二大巨頭が際立つわけです。この記事でも、オンライン広告に1ドル使われると、その85パーセントは Google と Facebook に行くという話が引き合いに出されています。