俺のグラミー/アカデミー/ピュリッツァー賞2018
年に一度の"自己満足"の祭典。
それが、俺のグラミー/アカデミー/ピュリッツァー賞。
2018年に管理人が気に入った音楽と映画と本を紹介します。今年でもう4回目。
記事の最後にこのブログ運営の雑感も書いているのであわせてどうぞ。今年も、読んでくれたみなさま、ありがとうございました。
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- 俺のグラミー賞
- 俺のアカデミー賞
- 俺のピュリッツァー賞
- 2018年の未翻訳ブックレビュー
- バックナンバー
人類さん、ソーシャル過ぎません? - 2018年に読んだ本から
この記事で言いたいこと
人間の理性は、「ハイパーソーシャル」な特殊環境で他人を説得するために進化したニッチな能力だ。そこには集団で不合理な決定をしてしまうという負の側面がある。そして、ソーシャル過ぎるメディア環境では、事実を重視する「ファクトフルネス」が重要になるのではないだろうか。
目次
- 「理性の謎」「知ってるつもり」
- 「情報戦争を生き抜く」「第5のリスク」
- "Factfulness"
前の記事と同じく、年間ベスト本紹介の注釈として書くつもりだった小ネタがどんどん膨らんでしまったので、独立した記事にする。
「ハイパーソーシャル」というキーワードから数珠つなぎで以下に紹介する本は、どれも2018年に読んで面白かったノンフィクションだ。
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2018年ベスト小説 - クッツェー「マイケル・K」
この記事で言いたいこと
土のように優しく生きようとする人間にとっては、賞賛も暴力になる。
クッツェーの小説「マイケル・K」は、感情語や装飾表現を「焼き払った」文章で、個人の流転と自由を描いた傑作。
目次
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- 2018年ベスト小説
- ざっとあらすじ
- 描写うますぎ
- 賞賛も暴力になる
お金より時間より大事なリソース - 21 Lessons for the 21st Century by Yuval Noah Harari
この記事で言いたいこと
ユヴァル・ノア・ハラリは、毎日2時間、瞑想するらしい。
アテンション(注意、注目)は、現代で最も希少で重要なリソースだ。
誰もが瞑想したがっているわけじゃないけれど、自分でアテンションをコントロールするのが大事。
目次
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- ただ、観察せよ("Just Observe")
- アテンションというリソース
- 正気という「第三の道」
【寄稿連載更新】中国のAI開発について2018年の決定版
タトル・モリエイジェンシーさんが世界の本棚からお薦めを紹介する「翻訳書ときどき洋書」への寄稿連載、更新しました。
グーグル中国法人*1の代表などを歴任したカイフー・リーの本を紹介しています。中国のAI開発について、断片的なwebニュースは多いと思いますが、これは網羅的な本として現時点で手に入る決定版です!邦訳も期待大。
*1:グーグルは最近も中国向けの検索プロジェクトで話題ですが・・
自分を大きく見せるためじゃない自分語り - 「悲しくてかっこいい人」 by イ・ラン
韓国の自由で気高い魂、
シンガーソングライターのイ・ランのエッセイ集。
セカンドアルバムの「神様ごっこ」(名作!)を聴いて以来、彼女の表現世界がとても好きで、ミランダ・ジュライと並べた記事を以前に書いたりした↓
続きを読む【いいウソ、あります】エトガル・ケレットのドキュメンタリー「ホントの話」
日本での劇場公開や動画配信は未定。でもめちゃくちゃ面白かったドキュメンタリー「エトガル・ケレット ホントの話」(Etgar Keret - Based on a true story)を紹介したい。
先に言いたいことを書いておくとこんな感じ。世の中には「悪いウソ」を使うのが上手い人が多い。それはファクトを無視して人気を得る政治家だったり、差別的な情報を捏造する人だったり。そんな「悪いウソ」に対して、学者やジャーナリストたちは「真実」で闘うのだと思う。でも、作家やアーティストは「良いウソ」で闘うのではないだろうか。
続きを読む目次
- エトガル・ケレット「ホントの話」日本初上映
- 人はなぜ物語る
- 良い作家とは
- おまけ