【ブックガイド】ユヴァル・ノア・ハラリと行く12冊の人類観察ツアー
A Haphazard Guided Tour of Humanity on the Brink: a collection of some favorite books. pic.twitter.com/aImxQOBSPF
— Yuval Noah Harari (@harari_yuval) October 29, 2018
小ネタ記事。
「サピエンス全史」「ホモ・デウス」のユヴァル・ノア・ハラリが、ツイッターにオススメ本リストを投稿していたので以下にまとめてみた。
詳細は不明なのだが、どうやらこれはApple Books*1とのタイアップ企画らしい。
タイトルは、
"A Haphazard Guided Tour of Humanity on the Brink"
と名付けられている。
旅行会社のツアーの名前みたいに訳すならば、
「歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリさんと行く! がけっぷち人類気まぐれガイドツアー」
という感じだろうか。絶滅危惧種のホモ・サピエンスに会いに行く本の旅である。ニューエリートの皆さんも、オールド大衆の皆さんも、がけっぷち人類の同胞として、ウェルカム・オン・ボード。
*1:iOS12以降のiBooksの後継アプリ。エディターや批評家によるコレクション(Apple Musicでいうところのプレイリスト)がけっこう充実している印象。とはいえ、Amazon Musicで音楽を聞いている人が少なそうなのと同じように、Apple Booksで電子書籍を読んでいる人も少なそうなので、記事にはアマゾンのリンクを貼った
ジュノ・ディアスとMeToo - その3 - ボストン・レビューの声明文の和訳
前の記事↑からの続き。
ピュリッツァー賞作家ジュノ・ディアスのパワハラ・セクハラ疑惑(経緯は前の記事参照)に際して、政治・文化メディアのBoston ReviewがWeb上に発表した声明文を以下に勝手に訳す。
続きを読むジュノ・ディアスとMeToo - その2 - セクハラ・パワハラ疑惑
ピュリッツァー賞作家ジュノ・ディアスの絵本を紹介した前の記事↑からの派生記事。
というか、ここからが本題。
前の記事を書くときにジュノ・ディアスの近況を調べてみたら、2018年の5月に彼に対するセクハラ・パワハラ疑惑が起こっていた。その経緯は次の1-4の通り。
続きを読むジュノ・ディアスとMeToo - その1 - 新作絵本の書評
本書"Islandborn"の主人公ローラが通う学校の子どもたちは、皆どこか別の場所の出身だ。
「みんながもともといた国のことを絵に描こう」
先生がそう課題を出したとき、他の生徒は色めきだったがローラは困ってしまう。生まれてすぐに故郷の「島」を離れたから、彼女にはその場所の記憶がない。猫を探すように頭の中で「島!」と呼びかけてみても、猫が見つからないのと同じように何も浮かばない。
だから彼女は、自分の姉や家族、近所の人に「島」について聞いて回る。詩のような浜辺(beach poems)、いるかやくじらのサーフィン、大きなフルーツ、空気よりもあふれる音楽(more music than air)。コミュニティの記憶をつなぎあわせて、彼女の中で「島」が形作られていく。
続きを読む【寄稿連載更新】人工肉の世界へようこそ
タトル・モリエイジェンシーさんが世界の本棚からお薦めを紹介する「翻訳書ときどき洋書」への寄稿連載、更新しました。
ビールを醸造するように幹細胞から肉を培養する「アニマル・フリー」な肉の実用化を目指すスタートアップ企業を描くノンフィクションをご紹介。またまたユヴァル・ノア・ハラリの名前を出しています(本書の序文を書いている)。
<連載バックナンバー>
#05 役に立たない美しさ
【さよなら人類】ホモ・サピエンスからホモ・デウスへ - Homo Deus by Yuval Noah Harari
Homo Deus: A Brief History of Tomorrow
2016/10/31 初出
2018/09/09 日本語版「ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来」発売につき更新
「あなたが望めば戦争は終わる」とジョン・レノンは言ったけれど、望まなくても戦争が終わり、望まないと死ねない時代が来るかもしれない。ただし万人にではない。
本書「ホモ・デウス」は、イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリによる未来予測本である。以前にこのブログでも取り上げて↓日本語版も2016年9月に遂に発売された世界的ベストセラー「サピエンス全史」(Sapiens)の続編にあたる。*1
目次
- 飢餓、疫病、戦争
- 知性と意識の分離
- 人間主義の終わり?
*1:3部構成の本書だけど、ぶっちゃけ第1部と第2部は前作「サピエンス全史」の使い回しである