未翻訳ブックレビュー

世界の本への窓 by 植田かもめ

2018-01-01から1年間の記事一覧

文学はケータイテキストをどう扱うと効果的か

小ネタ記事。 カルチャーメディアのThe Millionsに「テキスト・ミー:フィクションにおける新しいテクノロジーについて」という記事が出ていた。 これを材料にして、文学はケータイのテキストメッセージをどう扱うと効果的かを考えてみる。 結論を先に書くと…

なんかもう当たり前みたいになってるけど、Facebookのデータと広告だけで人の行動を変えられるのすごくないか

この記事はケンブリッジ・アナリティカ事件への雑感。 上にリンクした英ガーディアンの記事と、昨年2017年に私的ベストに挙げた”Everybody Lies”(日本語版「誰もが嘘をついている」発売中)という本を材料にして考える。 言いたいことはタイトルの通り。こ…

ある敗北の記録 - もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来 by yomoyomo

もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来 このブログにとっては先輩でありネタ元でありパクリ元である存在のyomoyomoさんが2017年末に発売した電子書籍。ネットの現在と未来について、WirelessWire Newsの連載コラムを再構成したも…

親が子にできるだけのこと - The Best We Could Do by Thi Bui

Thi Bui - The Best We Could Do: An Illustrated Memoir 親が子どもにすることには正解がない。

「ちょっとしたことでうまくいく」と、個人的な英語習得経験

当たり前を言語化して学ぶことの価値について。 読書猿さんの以下ツイートで知った本を入口にして考える。 こうした、当たり前過ぎて我々が言語化していない行動について、改めて丁寧にできるように解説してある書物は、重要だし役に立ちますね。 https://t.…

小袋成彬「分離派の夏」が終わらせてほしい、J-POPが確認しがちな事

Lonely One feat. 宇多田ヒカル - 小袋成彬 on Apple Music 書評じゃない番外記事。まだ全貌を聴いていない音楽への期待。 サマリすると、小袋成彬の音楽はJ-POPが確認しがちな「みんな同じ空の下つながっていてひとりじゃない」的なメンタリティから自由な…

みんな嘘つき - 検索データの新科学

2017/09/18 初出 2018/02/09 日本語版発売につき更新「誰もが嘘をついている ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性」→2017年のベストにも挙げた本なのでご一読を。 人に言えない秘密でも、グーグルになら言えるはず。 本書"Everybody Lies: Big Data, New…

理性は誤解されている - The Enigma of Reason by Hugo Mercier, Dan Sperber

人間は”予想通りに不合理”に行動する。 でも、なぜ? ともにフランスの認知科学者であるユーゴ・メルシエとダン・スペルベルは、本書"The Enigma of Reason"(理性の謎)で、人間の理性とは何かを見直す。 まだ2月だけど2018年ベストの一つに選ぶだろう本。

現代の恋愛に欠けているのは情報 - Cat Person by Kristen Roupenian

「するんじゃなかったセックス」を描いた小説"Cat Person"を紹介する。ネタバレあり。

逃げれば過去とも向き合える - The Glass Castle by Jeanette Walls

Jeanette Walls - The Glass Castle ニューヨークで芸能系ニュースの記者・編集者として働くジャネット・ウォールズは、ある女性がゴミ箱を漁っているのを見つける。それは彼女の母親だった・・ 両親との思い出と葛藤を綴った自伝的ノンフィクションを入り口…

20年後に再評価されるYoutuberとかいるのだろうか?

ファン・ゴッホやカフカが今の時代にいてYoutuberだったらどうしているだろう。 書評と関係ない番外記事。上の騒動のニュースを見ての雑感。