未翻訳ブックレビュー

Lost In Bookish Rambles. 日本語版発売を待たずに本を紹介するページです

SCIENCE & TECHNOLOGY

みんな嘘つき - 検索データの新科学

人に言えない秘密もグーグルには言える。 本書"Everybody Lies: Big Data, New Data, and What the Internet Can Tell Us About Who We Really Are"は、元グーグルのデータサイエンティストであるSeth Stephens-Davidowitz(以下ダヴィドウィッツ)による初…

ちょっと今から人間やめてくる -「すごい物理学講義」とホモ・デウスの話

Carlo Rovelli - Reality Is Not What It Seems: The Journey to Quantum Gravity カルロ・ロヴェッリ - すごい物理学講義 人間が人間であることはなんてすばらしくて、人間が人間でしかないことはなんてショボいのだろう。 以前「未来が見える未訳本カタロ…

想像力は無限ではない? ファスト&スローを書かせた理論と友情 - The Undoing Project by Michael Lewis

2017/01/22 初出 2017/07/07 日本語版発売につき更新 マイケル・ルイス「かくて行動経済学は生まれり」として2017/7/14発売 The Undoing Project: A Friendship that Changed the World ある男がいたとする。彼は90歳近い高齢で、癌が全身に転移している。助…

AIは人間に興味がない - To Be a Machine by Marc O'Connell

Marc O'Connell - To be a Machine: Adventures Among Cyborgs, Utopians, Hackers, and the Futurists Solving the Modest Problem of Death 「人間は最適化されていないシステム(suboptimal system)だ」 身体のサイボーグ化、脳の冷凍保存、意識のアップ…

データが正義を殺すとき。'数学'破壊兵器とは - Weapons of Math Destruction by Cathy O'Neil

Weapons of Math Destruction: How Big Data Increases Inequality and Threatens Democracy コンピュータは人を差別するだろうか? 本書"Weapons of Math Destruction: How Big Data Increases Inequality and Threatens Democracy"('数学'破壊兵器:ビッ…

宇宙船を編む(中学英語で) - Thing Explainer by Randall Munroe

2016/04/09 初出 2016/11/23 日本語版発売につき更新 ランドール・マンロー「ホワット・イズ・ディス?:むずかしいことをシンプルに言ってみた」として発売(yomoyomoさんの記事で知った。いつもありがとうございます) Randall Munroe "Thing Explainer: Com…

【さよなら人類】ホモ・サピエンスからホモ・デウスへ - Homo Deus by Yuval Noah Harari

Homo Deus: A Brief History of Tomorrow 「あなたが望めば戦争は終わる」とジョン・レノンは言ったけれど、望まなくても戦争が終わり、望まないと死ねない時代が来るかもしれない。ただし万人にではない。 本書「ホモ・デウス」は、イスラエルの歴史学者ユ…

「ブロックチェーンは'93年のインターネットと同じ状況にある」- Blockchain Revolution by Don Tapscott

2016/07/19 初出 2016/12/25 日本語版発売につき更新 *ドン・タプスコット「ブロックチェーン・レボリューション ―ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか」として発売 Blockchain Revolution: How the Technology Be…

ヒトになった猿は神へと進化する - Sapiens: A Brief History of Humankind by Yuval Noah Harari

2016/01/24 初出 2016/07/05 日本語版発売につき更新 *ユヴァル・ノア・ハラリ「サピエンス全史」として2016/09/08発売 Sapiens: A Brief History of Humankind 作者: Yuval Noah Harari ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」を超える本、と煽られて…

宇宙人に人類史を教えるための7+1冊:Sapiensから広げるブックリスト

ひとつ前にアップした記事↑の関連エントリ。 ユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス」は、取るに足らないチンパンジーの一種だった人間が地球の支配者になれた要因は何だったのかを語る本だ。生物進化や経済やテクノロジーなど広範な領域について言及するこ…

続・コミュニケーションに悩む全ての人にオススメの作家 - On the Move: A Life by Oliver Sacks

ひとつ前の記事↓で紹介した、神経科医で作家のオリヴァー・サックスの自伝に関する話の続き。 前の記事にも少し書いたけれど、自閉症などの神経障害患者が単なる治療対象としか見られていなかった70年代や80年代に、オリヴァー・サックスは彼らの内面と向き…

コミュニケーションに悩む全ての人にオススメの作家 - On the Move: A Life by Oliver Sacks

On the Move: A Life 作者: Oliver Sacks 発売日: 2015/04/28 年末になるとメディア上に「今年亡くなった人々」という記事が出たりする。神経科医で作家のオリヴァー・サックスも今年亡くなったうちの一人だ。本書"On the Move: A Life"は、2015年の8月にが…

(犯罪の)未来は今 - Future Crimes by Marc Goodman

たとえば家に空き巣に入られるのと、アップル/グーグル/アマゾン/フェイスブック/ツイッターのアカウントを全て乗っ取られるのはどちらが嫌だろうか。サンフランシスコ在住のマット・ホーナンは、後者に近い事態を経験した。・・・IoT(モノのインターネット…

変わるのは火星か人間か - How We'll Live on Mars by Stephen Petranek

How We'll Live on Mars (TED Books) (English Edition)作者: Stephen Petranek 第二次世界大戦終結から6年後の1951年、"Das Marsprojekt"(The Mars Project)というドイツ語で書かれた小冊子がアメリカで発行された。レイ・ブラッドベリによる1950年作「火…